慶應義塾大学 医学部 医化学教室
  准教授

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オミックス解析基盤の構築・多階層統合解析共有プラットフォームの構築と運用

 本研究は、 (1) 代謝物の変換を追跡できるmetabolomics技術、(2)代謝物の組織内分布を高空間分解能でイメージングできるImaging MS技術および、解析が困難であったpolysulfideなどの還元性代謝物を組織標本から直接解析することが可能な金基盤を用いたラマンイメージングシステム(SERS imaging)、(3) 低分子代謝物などの特異的受容体候補を細胞・組織から探索可能なaffinity nanobeads技術、(4) がん細胞から放出される膜小胞エクソソームの絶対定量システム、の要素技術を基盤として膵癌などの難治性癌における代謝変動解析およびマーカー分子探索を行うことにより、超早期のがんの診断や発症のメカニズムの解明を目的として実施している。これらの成果を基盤として、がん疾患モデルや臨床検体などを用いて、代謝システム制御分子の動的変動・制御を解明するとともに、がん標的受容体探索技術を活用して生物学的意義の解明を目指す。