九州大学 生体防御医学研究所 高深度オミクス研究センター 統合オミクス分野
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患者生体データの統合解析を通じた発症・浸潤・転移のネットワーク解析

 本研究で得られるマルチモーダルなデータ、特にオミクスデータを対象に解析する技術開発や、実験データを基にした数理モデルの作成と解析を行う。これにより、がんの発症・浸潤・転移のネットワークを理解することでこれらの現象の制御へと繋げる。

 具体的には、①複数のマルチモーダルなオミックスデータを統合し(トランスオミクス解析)、特に時系列の観点から疾患がどのように進行していくかを明らかにする。②相互情報量などを用いたネットワーク解析を行い、疾患に伴う臓器・細胞内、または異なる臓器・細胞間の変容をネットワークの変化として理解する。③微分方程式モデルや統計モデルといった数理モデルを用いて疾患の応答を記述し、応答の動作原理を理解する。以上を他の研究者と連携して進め、がんの発症・浸潤・転移がどのように進行するのかを理解することで、将来的な制御を目指す。