慶應義塾大学 医学部 医化学教室
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患者由来がんオルガノイド培養プラットフォームの開発とその応用展開

 多くの生物やその組織細胞を研究室の中で増殖させることは難しいとされてきました。これは、野生動物から我々の腸内細菌に至るあらゆる生物において当てはまることです。これまでの研究は、一部の研究室で”飼い馴らすことのできる“個体、細胞に限って、生物学的な研究が可能でした。

 我々は、オルガノイド技術という新しい培養方法を開発し、この方法を用いることにより、患者さんのがん組織を極めて効率よく研究室内で永続的に増殖させ、研究できるようになりました。本研究課題では、人間にとって最も悪性度の高いがんの1つである膵がんに焦点をあて、正常の膵臓細胞がどのようにして発がんし、悪性度の高いがん細胞に進展していくかを明らかにすることを目標にしております。